ジモト発見ライターが駅周辺を街歩き ラビング散歩「狭山ヶ丘」駅編

 ラビング散歩落ち着いた住宅街に、魅力的なお店が隠れているまち。

狭山ヶ丘駅は大正4年(1915)に西武鉄道の前身である武蔵野鉄道が開通したとき「元狭山駅」として誕生しました。同年9月に地元の要望を入れて「三ヶ島村駅」と改称され、昭和8年(1933年)に「狭山ヶ丘駅」となりました。現在、1日の乗降客数は約2万5千人とのこと。昭和の高度成長期に都心部のベッドタウンとして開発が進み、その流れで今は落ち着いた住宅街になっています。

狭山ヶ丘駅改札<狭山ヶ丘駅の改札口>

 

 ラビング散歩まず狭山ヶ丘駅西口をひとまわり

駅の改札は見慣れた西武鉄道の風景。コンビニエンスストアのトモニーがあるとなぜか安心してしまいます。狭山ヶ丘駅の場合は焼きたてパンのオーブンフレッシュキッチンもあり、店長おすすめの台湾ドーナツなどが味わえます。これらのメニューは西口にあるお店のスペースでイートインも可能です。

 狭山ヶ丘駅西口ロータリーは、小さいながらも、まわりに書店、菓子店、理髪店、飲食店、居酒屋などがあり、電車を利用する人が便利に利用しているようです。周辺には所沢警察署狭山ヶ丘駅前交番や愛宕神社もあります。そして近くに自動車のコインパーキングや自転車の有料駐輪場も完備されています。全体的に郊外の静かな駅前という雰囲気です。

01<改札前のコンビニと焼きたてベーカリー> 02<かわいい印象の狭山ヶ丘駅西口>
06<所沢警察署 狭山ヶ丘駅前交番> 29<愛宕神社> 05<駅の横に駐輪場>
ロータリーを出て右に歩くと、すぐにディスカウントフードのお店があり、いろいろな食品等が格安価格で販売されていました。こういうお店が駅前にあると便利です。
04<駅近のディスカウントフードショップ>
07そして西口ロータリーの向かいには、生活必需品を揃えたコンビニやミニストア、個人商店が入居するテナントビルが並んでいます。このテナントビルの屋上にある大きな貝殻のようなデザインは電車からも見えて、狭山ヶ丘のちょっとしたランドマークのようになっています。現在は主に飲食や物販のお店が入居しています。
 

 ラビング散歩落ち着いた街並み

どこかのまちに住み替えを考えるとき、まず気になるのが暮らしの利便性ではないでしょうか。
狭山ヶ丘では駅近くに歳月を経た住宅街があり、身近なお店が揃い、生活インフラが整備されています。駅を背にして小さな道を歩くと、閑静な住宅街のなかに保育園がありました。ここに子どもを預けて駅から出勤というご家族もあるのでしょう。子育て中のご夫婦にとって駅近の保育園はとても助かります。
08<住宅街の保育園> 09<テナントスタイルの保育園>
ここから西に向かうと、住宅の合間におしゃれなレストランを発見。老若男女を問わず、気軽に食事が楽しめそうなお店です。このあたりから、ところどころに魅力的な小さなお店が見られるようになります。
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<おしゃれなレストラン>
 

 ラビング散歩生活に密着したトコロード商店街

11駅から西に向かって歩くと、狭山ヶ丘を代表する商店街「トコロード商店街」のエリアに入ります。
この商店街は地元商業者が集まる「所沢和ヶ原商店街振興組合」が運営。昭和から平成にかけては埼玉のアメ横と呼ばれるほど、にぎわいのある商店街でした。週末などは人が多くて自転車も走れなかったといいます。

しかし核家族化や少子高齢化で時代背景が変わり、また国道463バイパスの開通で近くにスーパーマーケットがいくつか開店したことなども影響し、いつしか人の流れが変化しました。現在は埼玉のアメ横というほどではありませんが、地元住民の生活を支えつつ、魅力的な個人商店が頑張っています。

さてトコロードといえば焼肉。これは知る人ぞ知る定説です。
商店街の中程に焼肉店が集まっているエリアがあり、遠方からわざわざ食べに来る人が絶えないとか。伝聞によれば肉の卸業者がここで営業していたため、近くに新鮮で安い焼肉のお店が増えていったとのこと。これからも「トコロードといえば焼肉」という評判が広がっていくのかもしれません。
12 13 15<至るところに焼肉店>
14先ほども言いましたが、トコロードの魅力は個人営業の小さなお店が頑張っているところです。
路地も含めてじっくり見て歩くと、今まで気づかなかったお店が見つかるかもしれません。写真はかわいい焼きたてパン屋さんです。
住民にとって、食品や日用雑貨を安く買えるスーパーマーケットの存在は大きいものです。トコロードにはワンストップで便利に買い物ができるスーパーがあります。
16<住民に人気のスーパーマーケット>

そして何といっても注目したいのは専門店。トコロード商店街には和菓子、狭山茶、衣料品、園芸など多種多彩な専門店が揃っています。
ちなみにおいしい和菓子を自家製造している「菓心 かめだや」さんは、数年前にラビングホームの『ジモト発見ライター 気になるお店紹介』でもご紹介させていただいたことがあります。(記事内容は当時のものです)

■ ジモト発見ライター 気になるお店訪問-口コミで広がる名物のどら焼 菓心かめだや-

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かめだや<どら焼きが名物の菓心かめだや> 19<豊富な品揃えの園芸店>
園芸店の横の路地には和ヶ原地蔵菩薩が祀られています。
小さなお堂の中に立つお地蔵さまが、これからもトコロード商店街を守ってくれるに違いありません。

地蔵菩薩
<商店街の一角にある地蔵菩薩>

以前スーパーマーケットのあった広い店舗が100円ショップになっています。地元情報によると100均としては日本最大の面積を誇るとのこと。店内は小さなものから大きなものまで驚きの品揃えとなっています。
20<日本最大と噂される100円ショップ> 21<国道463号線バイパス>
 

 ラビング散歩周囲を眺めながら駅方面に向かう

広い街道に着くと、そこは所商通り入口交差点。ここでトコロード商店街は終了です。
この先は所沢商業高校方面に向かう狭山ヶ丘中央商店街となり、主に住宅と飲食店が点在する街並みになります。今回は交差点を左に折れて国道463号線バイパス沿いを西狭山ヶ丘1丁目交差点まで歩き、左に曲がりました。すぐに面白そうな工房を見つけましたが、このお店は滅多に開いていないそうで、開店しているときに巡り合った人は幸せです。

狭山ヶ丘工房<見るからに楽しそうな房>

23すこし歩くと「わかさクリニック」があります。ここは所沢地域の「かかりつけ医」を標榜するクリニックで、診察は年中無休。
診療科目も広範で、内科、外科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、リウマチ科、リハビリテーション科、美容皮膚科があります。体調の悪い時、いつでも駆け込めるので安心です。
クリニックの北側にある住宅街に人気の手打ちうどん店があります。
ここは埼玉県西部でトップクラスの味を誇るお店です。狭山ヶ丘を訪れるときは、このうどん店に立ち寄られることをおすすめします。
24<手打ちうどん店>
うどん店に寄り道したら、先ほどの道に戻って駅方面に歩きます。すると今度は病院が見えてきます。
診療科目は内科、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、老年内科、放射線科、皮膚科、リハビリテーション科があります。その病院の先にはスーパーマーケットがあります。
25<設備の整った病院> 26<日常的に利用できるスーパーマーケット>
さて、そのまま直進して、サイゼリヤの向こう側の狭山湖通りを右折してみます。古い住宅街を縦貫するように歩いて行くとスーパーマーケット、ディスカウントストア、ファストフードが揃った商業施設がありました。この裏手には自然豊かな若狭地蔵市民の森があります。
27<広い敷地の商業施設>
 

 ラビング散歩岩狭地蔵市民の森

28地蔵堂を中心に遊歩道や休憩所を整備した森があります。この森は4つのブロックから成り立ち、いずれも住宅地に隣接しています。身近な自然の宝庫という雰囲気で、地域住民の憩いの場になっています。
 

 ラビング散歩狭山ヶ丘駅東口を歩く

若狭地蔵市民の森を抜けて、いちど狭山ヶ丘駅に戻り、反対側の東口周辺を歩いてみます。こちらは昔ながらの西口周辺と違って、新しく区画整理されていて、道路は広く、敷地は整然としています。沿道には福祉関係の事業所、学習塾、食品スーパーなどがあります。ここでも魅力的なカフェ風のベーカリーが営業していました。
30<狭山ヶ丘駅東口>
31<福祉事業所> 32<デイサービス>
33<食品系スーパーマーケット>
パン<お天気のよい日はデッキでパンを> 35<夕方になると子どもたちが集まる学習塾>

狭山ヶ丘駅東口から広い1本道をまっすぐ歩いてくると、国道463号線の旧道(行政道路)に突き当たります。ここを左に曲がると武蔵藤沢、入間市方面。右に曲がると小手指、所沢方面になります。考えてみれば、先ほどトコロードの向こう側で国道463号線のバイパスを歩きました。
国道463号線の旧道とバイパスの間に位置するのが狭山ヶ丘というまちなのだと実感しました。古くからの落ち着いた住宅街があり、区画整理された新しい住宅街もある静かな街並み。住宅地に入ると心が休まる公園も整備されていました。

36<国道463号線・旧道(行政道路)>

37<東狭山ヶ丘南公園>

住宅街の生活道路を抜けて歩き、東狭山ヶ丘交差点から駅方面に戻ると、踏切の手前に大きな自動車教習所がありました。ちょうど休憩時間だったのでしょうか、教習車が整列していて壮観でした。こんなに駅近の教習所はなかなかないと思います。急に視界が開けたような爽快さを覚えながら、狭山ヶ丘駅周辺散歩を終わりました。
38<自動車教習所>
 

 ラビング散歩狭山ヶ丘駅周辺まとめ

東西は小手指と武蔵藤沢の間に位置し、南北は国道463号線の旧道(行政道路)と新道(バイパス)にはさまれたエリア。
基本的には静かで落ち着いた住宅街で、商業施設、飲食店、病院、学校、学習塾、福祉施設などが充実しており、住民にとって暮らしやすい条件が整っているといえます。

ショッピングモールのような大きな商業施設はないものの、個性的な個人商店や、買い物しやすいスーパーマーケットなどがあり、日常生活の利便性は高い地域です。西武池袋線によくある郊外の成熟した住宅地という印象で好感が持てました。もういちど歩く機会があれば、徹底的にせまい路地を歩いて、さらに隠れたお店を探してみたいと思います。

 

取材・文・写真 イワタハルユキ

※記事の内容は2021年3月現在のものです

 
A:Big-A狭山ヶ丘店 B:みどり保育園 C:菓子かめだや D:わかさクリニック E:所沢緑ヶ丘病院
F:マミーマート G:いなげや狭山ヶ丘店 H:ところざわ自動車学校 G:狭山ヶ丘駅東口


 

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