ジモト発見ライターが駅周辺を街歩き ラビング散歩「新座」駅編

ラビング散歩 個性的なお店が点在する新座。新しいショッピングモールも好評です。

イワタハルユキ新座(にいざ)駅は昭和48年(1973)に開業したJR武蔵野線の高架駅。開業当時の駅周辺は農地が目立ち、主にブドウ畑が広がっていました。しかし平成14年(2002)に新座駅南口の再開発が完成、イメージを一新しました。この駅で覚えておきたいのは発車メロディに「鉄腕アトム」のテーマが採用されていること。手塚治虫創設の手塚プロダクションが新座市を拠点にしていたことから実現しました。ちなみに鉄腕アトムは新座市に特別住民登録しているそうです。なお新座駅の隣接地には新座貨物ターミナル駅があり、貨物列車もひんぱんに往来します。今回はこの新座駅周辺を歩いてみます。

新座駅改札を内側から見る
<新座駅改札を内側から見る>
JR武蔵野線の駅は総じてコンクリートのかたまりというイメージがあります。駅舎が高架になったり地下になったりするので、基本的に頑丈に構想されているのでしょう。新座駅も同様にコンクリート造りでどっしり構えている感があります。新座駅の面白いところは、改札を出ると高架下に「げんき一番街」という商店街があること。最初に立ち食いそば、弁当店、洋菓子店などが目に入ってきて昭和レトロな雰囲気が漂います。
駅直結の庶民的な商店街<駅直結の庶民的な商店街> 多種多彩な店舗が並ぶ<多種多彩な店舗が並ぶ>

その「げんき一番街」を端から端まで歩いて、どんな店が並んでいるのかメモってみました。立ち食いそば、弁当、洋菓子、牛丼、イタリアンレストラン、インド&ネパールレストラン、中華料理、書店、ドラッグストア、歯科、動物病院がありました。ジモト発見ライターが歩いたのは午前11時ごろだったので、あまり人影はありませんが、お昼時や夕方は地元の人で賑わうようです。

 商店街を突き抜けると、外にコイン駐輪場とコイン駐車場がありました。自転車の駐輪場は最初の2時間無料、以降8時間毎100円。自動車の駐車場は60分100円、24時間まで最大900円。駅前と言ってもよい便利な立地の割に、料金はリーズナブルと言えるでしょう。

コイン駐輪場<コイン駐輪場> コインパーキング<コインパーキング>

ラビング散歩 整備された南口ロータリー

南口ロータリー
<南口ロータリー>

駅に戻って南口を出てみます。ロータリーまわりには商業ビルが立ち並び、新座警察署新座駅前交番や新座駅南口地下自転車駐車場があります。

新座駅前交番<新座駅前交番> 地下自転車駐車場<地下自転車駐車場>

ラビング散歩 便利な路線バス

路線バスはJR武蔵野線と西武池袋線・東武東上線を結ぶ貴重な足となっています。運行本数も多く便利に移動できます。新座駅からの行先は以下の通りです。

のりば ①
志木駅南口行き

 のりば ②
清瀬駅北口行き(グリーンタウン経由)
清瀬駅北口行き(旭が丘五丁目経由)
新座営業所

 のりば ③
東久留米駅東口
新座営業所
大泉学園駅北口行き

バスのりば
<バスのりば>

 南口には武蔵野銀行新座支店があります。埼玉県を拠点に「ぶぎん」と呼ばれて親しまれる地方銀行です。

駅前の武蔵野銀行新座支店
<駅前の武蔵野銀行新座支店>

各診療科の医院を集めたメディカルビルを街でよく見かけるようになりましたが、これが駅前にあると通いやすさが違います。新座駅南口には「クリニックステーション新座」があり、内科、小児科、皮膚科、耳鼻咽喉科が診療しています。

クリニックステーション新座
<クリニックステーション新座>

ラビング散歩 楽しいショッピングモール

新座駅南口から東方向に歩くこと3分。ショッピングモール ラ・ヴィーニュの姿が見えてきます。このビルの1階にはフードガーデン、ドラッグストア、ハンバーガーショップなどがあり、2階にはスケールの大きなトイザらス・ベビーザらスが営業しています。食品、日用品はもちろんのこと、マタニティ、ベビーグッズ、おもちゃなどのショッピングも楽しめます。

ショッピングモール ラ・ヴィーニュ
<ショッピングモール ラ・ヴィーニュ>

ラビング散歩 県道40号にはチェックポイントが点在

さらに歩いて新座駅南口交差点を右へ回ると県道40号で、その沿道には保育園や農園がありました。農園は観光農園で季節によっては摘み取りもできるらしく、今はキウイフルーツが店頭に並んでいました。その先には東京信用金庫や心のクリニックがあります。野火止交差点で川越街道を渡るとニューアマンド本店を発見。ここは38.5cmという長いロールケーキが名物です。また季節のフルーツを使ったスイーツもおいしいと評判です。ニューアマンドを過ぎて歩道橋のある場所に来ると、そこには新座市立小学校。広い校庭で子どもたちが元気に走り回っていました。

身近な雰囲気の保育園<身近な雰囲気の保育園> 農園では摘み取りもできる<農園では摘み取りもできる> 東京信用金庫 新座支店<東京信用金庫 新座支店>
心のクリニック<心のクリニック> 新座市立野火止小学校<新座市立野火止小学校> ニューアムール<ニューアマンド>

野火止小学校と野火止保育園を過ぎると、行列のできるラーメン店「ぜんや」があります。ジモト発見ライターは月曜日の午前11時45分に到着しましたが、やはり10人くらいお店からあふれていました。お店の前にわずかながら駐車場がありましたが、そこもすでに満車でした。外で待つ人のためにベンチが置いてあり、みなさん座っているので行列が車の陰に隠れてしまうという記念撮影泣かせの風景でした。

垣間見えるぜんやの行列
<垣間見えるぜんやの行列>

 この先は住宅街なので、先ほどの川越街道でいったん新座駅に戻ることにします。街道沿いにはいろいろなチェーン店が出店し、なかなかにぎやかです。途中には有名なパソコンショップもあり、万一パソコンが壊れた時など安心です。

パソコンショップ
<パソコンショップ>

ラビング散歩 新座駅北口を探索

川越街道を歩いて新座駅に戻り、高架をくぐって北口に来てみました。こちらのロータリーは小さめで、路線バスの停留所はありません。きれいなバスをよく見かけますが、それは跡見学園女子大学新座キャンパスのスクールバスです。ロータリーの片隅に散策路の案内板が立っています。ずいぶんと年季の入った看板ですが、これもまた味があると言えば味があります。この地図を見て興味のあるスポットまで歩いてみるのも楽しいかもしれません。でもきょうはひそかに探したいお店があるので、野火止用水と武蔵野の古刹はまた後日。

新座駅北口<新座駅北口> 散策路の案内板<散策路の案内板>

駅を背に新座北口通りを歩きはじめると、すぐに新座市立大和田小学校があります。山あいから広がる平地を「和田」といいますが、当地も柳瀬川が流れる肥沃な平地で、以前から「大和田」と呼ばれてきました。新座市になる前の大和田町という名称が校名の由来だといいます。さかのぼれば明治7年(1874)に起源を持つ歴史ある学校です。

大和田小学校
<大和田小学校>

 新座北口通りから県道109号に出て東へ歩くと、すぐに神明神社があります。この神社は天照大神(アマテラスオオミカミ)と倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)を祀り、境内社として稲荷神社(イナリジンジャ)が合祀されています。お参りして歩を進めると鰻の老舗があり、その先にカフェ紬の可愛い建物が見えてきます。

神明神社
<神明神社>
鰻の老舗<鰻の老舗>

珈琲のある空間が好きなジモト発見ライターは隠れ家風のカフェに魅かれます。実は新座を歩くにあたって情報を仕入れてきました。その内の1軒がここ、カフェ紬です。ホームページには火曜・水曜定休とあったので、月曜日に来たのですが残念ながらお休みでした。隠れ家風のお店にはよくあることです。またいずれチャレンジしましょう。それにしてもかわいい住宅のような造り。カフェには見えずに、一度通り過ぎました。

カフェ紬
<カフェ紬>

気を取り直して、近くにあるもう1軒の隠れ家風カフェに向かって散策します。店名はKondo Coffee Standというらしいです。資料を見ながら探して歩いていると、何と先ほどの神明神社の角を曲がった住宅街にありました。確かにごく普通の住宅街で、こんなところにお店があるとはわかりません。しかし珈琲ライクなアパートの一角を見逃しませんでした。ま、控えめな看板も路面にありましたので。ということで街歩きのゲリラレポートであることを忘れ、プライベートに素晴らしいコーヒーを味わってきました。もちろん砂糖やミルクは出てきません。店内環境も静寂あるのみ。こだわりのスペシャリティコーヒーを味わうことができました。おすすめですので、珈琲好きの方はぜひお店を探すところから始めてみてください。

住宅街のKondo Coffee Stand
<住宅街のKondo Coffee Stand>

ラビング散歩 南口でも北口でもない新しい顔「くみまちモール」

北口エリアで目的を果たしたので、最後に新しい大型ショッピングモールの「くみまちモール」を体験して行こうと決意を固めました。目的地までは県道109号を北上して大和田中町交差点を左折、川越街道との大和田交差点を通過して行くのが王道。しかしずいぶん大回りになるので別の道筋を選択しました。それは新座駅に戻り、そこから川越街道を少し歩き、貨物線の高架に沿って坂を上るコース。あたりには大きな倉庫がひしめいています。こういう散策も悪くありません。普段は見ることのない倉庫街や超大型トラックを眺めながら、高台の上に立つと、くみまちモールらしき施設が見えてきました。裏道のせいか意外と近かった印象です。

貨物線を背に高台から見るくみまちモール
<貨物線を背に高台から見るくみまちモール>
そもそも「くみまち」って何?とお思いの方も多いでしょう。くみまちモールはカインズが運営するショッピングモールで、「くみ」は組む、「まち」は街に由来するネーミングだそうです。たくさんの店舗や商業施設がコンセプトを共有し、人が集まり、行き交う場所を作っていくとのこと。すなわち新しい街づくりが進行しているのでした。キーテナントはホームセンターのカインズと資材館、食品が揃うベイシアフードセンター。敷地内にはスターバックス、JINSなどのお店があります。駐車場も広大です。
品揃え豊富なホームセンター カインズ<品揃え豊富なホームセンター カインズ> プロも愛用するカインズ資材館<プロも愛用するカインズ資材館>
食品スーパーのベイシア<食品スーパーのベイシア> 食品が豊富に揃うベイシア<食品が豊富に揃うベイシア>
くみまちモールの敷地内にはドッグランがあり、人と犬が自由に遊べます。ふだん社交的でないワンちゃんも、ここでなら楽しめそう。いろいろなお友だちが待っています。
広々としたドッグラン
<広々としたドッグラン>
くみまちモールに隣接したエニタイムフィットネスやヒューマンスイミングスクール新座にも注目。体をつくることは健康をつくること。明るく広々とした環境の中でフィットネスやスイミングを楽しめるのはハッピーなことです。
スイミングスクール
<スイミングスクール>

ラビング散歩 新座駅周辺まとめ

記事中では特に触れませんでしたが、武蔵野線の線路が高架化されているメリットは、この街にとって大きいと感じました。踏切がないので人や車の交通は円滑で安全、それがあたりまえになっています。主要な道路は川越街道で、ロードサイド型店舗が集まっているのも頼りになりますが、住宅街などに個性的なお店が点在するのも魅力といえるでしょう。また大型ショッピングモールのくみまちモールも新座の新しい顔として期待されています。新座を歩くときは、自分の好きなジャンルを意識して、ピンポイントで歩くと楽しいのではないでしょうか。ぜひお出掛けください。

 

取材・文・写真 イワタハルユキ


A:新座駅南口 B:武蔵野銀行新座支店 C:クリニックステーション新座 D:ラ・ヴィーニュ
E:野火止小学校 F:ぜんや G:大和田小学校
H:神明神社 I:くみまちモール J:カインズ新座店

 

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