ジモト発見ライターが駅周辺を街歩き ラビング散歩「久米川」駅編

ラビング散歩 東京のベッドタウンとして発展、商店街と住宅街が魅力の久米川駅周辺。

久米川駅は西武新宿線にあり、東村山市栄町に位置します。開業は昭和2年(1927)で、2027年には100周年を迎えることになります。このあたりはもともと雑木林が広がる原野でしたが、西武鉄道が土地所有者から敷地の提供を受けたことで、駅が設置されたといわれています。戦後の高度経済成長期には都心で働くサラリーマンのベッドタウンとして発展し、駅周辺は賑やかな商業地となり、徒歩10分圏内には団地や住宅街が整備されました。歳月を経た現在は落ち着いた生活都市となっています。今回は久米川駅周辺をラビング散歩してみました。
01久米川駅南口<意外とコンパクトな久米川駅南口改札> 久米川駅南口ロータリー<久米川駅南口ロータリー>
 

ラビング散歩 久米川駅南口から散歩開始

明るいトイレ<明るいトイレ> 久米川駅は他の駅によくある橋上改札ではなく、南側ホーム(本川越方面)と北側ホーム(西武新宿方面)のそれぞれに改札口があります。橋上への階段を昇り降りしたくないときなど便利です。南口を出ると目の前に公衆トイレがあり、電車を利用しない人も安心して使えます。西武鉄道の駅は市町村と協力して公衆トイレを充実させているので、よいことだと思います。
 

ラビング散歩 お店がたくさんある久米川駅南口エリア

久米川駅南口で四方八方を見回すと、いろいろなお店が視界に飛び込んできます。ロータリーのまわりはテナントビルが多く、特に飲食店が目立ちます。その合間には古くからある個人商店が頑張っているという状況です。この界隈には久米川商店街、久米川中央銀座会、久米川中央通り商店会という3つの商店会があります。

明るいテナントビル<賑やかなテナントビル>
 これらのお店は思い思いに店頭を演出し、その特長をアピールしています。なかでも久米川中央銀座会(モザーク通り)はモザークを敷き詰めた路面や電柱地中化などでイメージアップされています。
路面がおしゃれな商店街<路面がおしゃれで電柱もない商店街>
また久米川駅周辺には金融機関が多く、南口には三菱UFJ銀行、きらぼし銀行、りそな銀行、西武信用金庫、ゆうちょ銀行(郵便局)、北口にはみずほ銀行、武蔵野銀行があります。商店や住宅が多ければ金融機関も集まるという好例だと思います。 久米川駅前には銀行が多い<久米川駅前には銀行が多い>
この付近を歩きはじめてみると、ところどころに「こだわり」を感じさせるお店が見つかりました。写真の手打ちそば店のように、外観を見ただけで吸い込まれてしまいそうな飲食店が隠れています。
手打ちそば店<手打ちそば店>
そば店の先、ファミリーマートのある交差点を右に折れると桜並木があります。ここは知る人ぞ知る日本映画の名作「あん」(樹木希林主演)のロケ地で、作品にはここでセットされたお店が登場しました。そして桜も印象的に映像化されていました。映画ファンの聖地のひとつと言っても良いのではないでしょうか。
映画「あん」ロケ地の桜並木<映画「あん」ロケ地の桜並木>
ロケ地から駅方面へ戻る途中で恒例のコインパーキングチェック。ここの場合は最大料金が昼間600円・夜間300円。もし24時間停めるとしたら900円になります。これなら標準的なレベルといえるのではないでしょうか。 コインパーキング<コインパーキング>
引き続き久米川駅南口周辺をフラフラ歩くと、飲食店、美容院、学習塾、クリニック、デイサービスなど生活に密着したお店が種々雑多な雰囲気で並んでいます。この雑多感は多摩地域から失われつつあるもので、貴重な商店群だと思います。
デイサービス施設<デイサービス施設> 南口には飲食店が林立<南口には飲食店が林立>
 

ラビング散歩 西友から野火止通り方面へ

駅前ロータリーに面した西友久米川店。スーパーマーケットですが現在はテナントビルのように運営されています。B1は生鮮食品、1Fは食品全般、2Fは日用品とここまでが本来の西友。3Fは靴専門店、4Fは衣料品のしまむら、5Fと6Fは100円均一のキャン・ドゥといった具合。西友らしさは限られますが、日常の買い物は便利そうです。 西友久米川店<西友久米川店>
西友前の一方通行を東へ歩くと、ここにも個人商店が並んでいます。何気なく路地に入ると小さなギャラリーやダイニングがありました。
路地に小さなギャラリーとダイニング01 路地に小さなギャラリーとダイニング02<路地に小さなギャラリーとダイニングを発見>

駅周辺の賑わいが静かになってくると野火止通り。左に折れて踏切を渡ると右手に東村山第三中学校が見えてきます。野火止通りはレンガを敷き詰めた歩道で、その下には野火止用水が流れています。そう、ここは用水路を暗渠化した歩道なのです。三中の隣には中古自転車の販売と買取りのお店がありました。

ベンチもある野火止通り<ベンチもある野火止通り> 中古自転車の販売と買取り<中古自転車の販売と買取り>
三中の隣接地には昭和の高度経済成長期に建てられた団地が健在です。植栽や公園も整備され、落ち着いた雰囲気です。気になるのは5階建てなのにエレベーターがないこと。昔から住んでいる人は慣れていますが、高齢者には悩ましいところです。
久米川団地と公園<久米川団地と公園> 東村山第三中学校<東村山第三中学校>
三中を背にして新青梅街道「東村山市萩山町五丁目」交差点を渡ります。横断には安全な歩道橋を使いました。ここから先の野火止通りは暗渠ではなく自然のままの用水路。上流の玉川上水からいつもきれいな水が流れてきます。
野火止用水<野火止用水>
ここで注目したいのは大きなスポーツ&遊戯施設です。設備されているのはボウリング、フットサルコート、バッティングマシン、テニスマシンなど。地元の人は全部まとめて「久米川ボウル」と呼びます。ちょっとカラダを動かしたいというときにはおすすめです。 スポーツ&遊戯施設<スポーツ&遊戯施設>
 

ラビング散歩 来た道と違う道で久米川駅北口へ

さて、ここから駅方面へ向かうつもりでしたが、新青梅街道は疾走する車だけで何もなさそうなので、野火止通りを戻り、線路の手前の道で駅まで歩いてみました。ここは久米川北口商店会。道すがら気になったのは小さな喫茶店の郷愁と肉のお店の誘惑です。特に庶民的な焼肉店と焼鳥を主とした炭火串焼店には興味津々。肉好きには心惹かれる横丁でした。
新青梅街道<新青梅街道> レトロな喫茶店<レトロな喫茶店>
庶民的な焼肉店<庶民的な焼肉店> 高級感のある焼肉店<高級感ただよう炭火串焼店>
 

ラビング散歩 久米川駅北口に到着

駅前にある地域密着のスーパーマーケットあまいけ。安さと豊富な品揃えで地元住民には欠かせないお店のようです。この日も平日ですが混んでいました。
駅前のスーパー<駅前のスーパーマーケット> 北口には地下駐輪場完備<北口には地下駐輪場完備>
駅に直結したメディカルビルがあるのも久米川駅の魅力。特に通勤通学の世代には便利です。診療科目は、内科、循環器科、呼吸器科、アレルギー科、歯科、整形外科、耳鼻科、小児歯科、皮膚科、外科と豊富。もちろん処方箋薬局もあります。さらに隣のステーションビルには24時間フィットネス、学習塾、コンビニエンスストアなどが入っています。 北口のメディカルビル<北口のメディカルビル>
久米川駅北口も南口同様にコンパクトな改札口です。とはいっても車イスなどへの対応は万全で、改札横の事務所には駅員が詰めています。
久米川駅北口改札<久米川駅北口改札>
ということで、南口から大回りして北口に着いたので、ここでラビング散歩が終了とお思いになるかもしれません。ですが北口周辺で見ておきたい場所があるので、もう少々散歩は続きます。
久米川駅北口ロータリー<久米川駅北口ロータリー>
 

ラビング散歩 空堀川の水辺を歩く

北口ロータリーの一角には警視庁東村山警察署久米川駅前交番があります。その横道を入って行くと空堀川と天王橋が見えてきます。空堀川は水無川になっていることが多いのですが、よく見ると川の端を水が流れています。そのわずかなせせらぎで天王橋の下流には水辺ができ、水遊びのできる浅瀬も整備されています。遊歩道や小さなカフェもあり、気分がくつろぐスペースになっています。
久米川駅前交番<久米川駅前交番> 天王橋から空堀川上流を見る<天王橋から空堀川上流を見る>
空堀川に沿った遊歩道<空堀川に沿った遊歩道> 向こう岸にかわいいカフェ発見<向こう岸にかわいいカフェ発見>
天王橋でぐるりと方向を替えて新青梅街道の側道を歩きます。何もなく味気ない道かと思いきや、栄町一丁目交差点の前に安くて新鮮な魚屋さんを見つけました。ここは超穴場だと思います。このまま帰宅できる立場なら刺身でも買って帰りたかったのですが、とても残念。「まぐろ刺身500円!」という声を聞きながら通り過ぎたのでした。 活きのよい鮮魚店<活きのよい鮮魚店>
 

ラビング散歩 大規模スポーツ施設の存在感

交差点を左に折れ、大きなスポーツクラブを拝見。広い道路が整備される前はゴルフ練習場とスイミングクラブのイメージだったロンドですが、再開発に合わせて大規模なスポーツ施設に生まれ変わりました。幼児から高齢者まで自分に適したプランで利用でき、アフタースクール(学童保育)もあるので子育て中の家庭も助かりそうです。別館として24時間営業のトレーニングジムもオープン。久米川で運動するならココ!という感じです。ということで今回のラビング散歩はここで終わり、久米川駅北口に戻ります。
大規模なスポーツ施設<大規模なスポーツ施設>
 

ラビング散歩 久米川駅発着の路線バス

久米川駅は南口にも北口にも路線バスのりばがあり、行き先は次のようになっています。ホームページなどで時刻表を確認の上、ご利用ください。

【南口】

のりば1:立川駅北口行き、のりば2:東大和市駅行き、小平営業所行き、コミュニティバス(グリーンバス)東村山駅西口行き

【北口】

北口のりばは1か所で、清瀬駅行き、所沢駅東口行き、新秋津駅行きがあります。西武池袋線に乗り継ぎしたいときに便利です。
北口のバスのりば<北口のバスのりば>
 

ラビング散歩 久米川駅周辺まとめ

久米川駅のまわりを歩いて気づいたのはとにかく個人商店が多いこと。大きなスーパーマーケットで目についたのは「西友」だけで、小規模な食品スーパーも「おおた」と「あまいけ」くらい。そこかしこにある個人商店では昭和の頃に働き盛りだったであろう住民たちが楽しそうにおしゃべりしているのを見かけました。下町とまでは言いませんが、店と客のコミュニケーションが成り立っているまちなのです。これはとてもステキなことだと思いました。

また高度成長期に建てられた戸建や団地が落ち着いた雰囲気を漂わせているのも印象的でした。ある意味、西武沿線の「永住したいまち」と言えるかもしれません。住所としては東村山市になりますが、小平と東村山にはさまれた独自の生活感があります。もし久米川駅で電車を降りたら、隠れた人気スポットを探してみてください。特に飲食店は選択肢が豊富です。

取材・文・写真 イワタハルユキ


A:久米川駅南口ロータリー B:西友久米川店
C:ギャラリー桜井・ダイニングアミナ D:東村山第三中学校
E:久米川ボウル F:焼肉あらかわ  G:スーパーあまいけ H:久米川駅北口ロータリー 

■地域情報|ジモト発見ライターが駅周辺を街歩き『ラビング散歩』

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