ジモト発見ライターが駅周辺を街歩き~公園編 ラビング散歩「智光山公園」

 智光山公園バナー

アイコン 正式名称

智光山公園(ちこうざんこうえん)

アイコン 公園概要

智光山公園は公益財団法人埼玉県公園緑地協会が管理する都市公園で、埼玉県狭山市柏原にあります。昭和52(1977)年2月に整備が始まり現在に至ります。総面積は53.8ヘクタールで東京ドームに換算すると約11個分の広さ。

公園というと明るい芝生広場などが思い浮かびますが、ここは武蔵野の面影を残す鬱蒼とした雑木林の風景が特徴です。広大な公園内で四季折々の自然と接することができます。また敷地内には市民総合体育館、こども動物園、都市緑化植物園などの施設も整備されています。訪れる際のアクセスは路線バスまたは自家用車利用が便利です。

中央園路<中央園路> 正面の岩に智光山公園と刻まれている<正面の岩に智光山公園と刻まれている>
アイコン 公園への出入り

正面から続く中央園路と呼ばれる並木道が公園のメインストリート。正面から入ってすぐの場所に智光山公園管理事務所があるので、初めて訪れる人はパンフレット(園内マップ)をもらうと便利です。公園には随所に外部への出入口があるので、自分が使いやすいルートを見つけておくことをおすすめします。

アイコン 最寄駅

路線バスが西武新宿線「狭山市駅西口」と「智光山公園」を結んでいます。この路線には「直通」と「つつじ野」経由がありますが、いずれも所要20分程度です。智光山公園の停留所は管理事務所の南側、テニスコートのはずれにあります。

路線バス<路線バス> 広い駐車場<広い駐車場>
アイコン 園内の話題

余談ですが平日は公園の上空を飛行機が飛ぶことがあります。これは航空自衛隊入間基地に離着陸する練習機や輸送機です。訓練飛行や慣熟飛行で繰り返し飛ぶことも多く、訪れた子どもたちは歓声を上げて見ています。

悠々と飛行する自衛隊機<悠々と飛行する自衛隊機>
 智光山公園の敷地内は自動車の通行が禁止されています。また歩行者の安全を図るため自転車も乗り入れができません。園内には自転車置場が用意されています。
園内は安全第一<園内は安全第一>

公園正面の近くに赤い屋根が目印の智光山公園管理事務所があります。ここでは公園施設の管理や貸出手続きが行われています。また「狭山市公共施設予約サービス」の登録場所になっています。狭山市公共施設予約サービスに利用者登録すると自分の端末で翌日以降の予約ができるようになります。

 なお有料施設の利用料金は市内利用者と市外利用者に分類されています。市内利用者は狭山市内に在住・在勤・在学の方および所沢市・入間市・飯能市・日高市に在住の方と定められています。それ以外は市外利用者となります。ここでは「市内」という表現に違和感を持たれるかもしれませんが、智光山公園は狭山市の所有ではなく埼玉県の施設なので対象が少し広域になっています。例えばテニスコートを借りる場合でも所沢市にお住まいの住民なら利用料金が市内扱いに優遇されます。

智光山公園管理事務所<智光山公園管理事務所>
テニスコートは全16面と規模が大きく、すべてのコートが明るい夜間照明を備えています(22時まで)。利用には予約が必要ですが、空きがあれば当日予約も可能です。 テニスコート<テニスコート>

中央園路を奥へ歩きはじめると、すぐに市民総合体育館が見えてきます。ここは団体利用と個人利用が可能な体育施設です。団体利用はアリーナ、柔道場、剣道場、弓道場、大会議室・研修室、小会議室が利用できます。個人利用はアリーナ、卓球室、柔道場、剣道場、弓道場、ランニング・トレーニング室が使えます。有料ですがここも市内利用と市外利用で利用料が変わります。

市民総合体育館<市民総合体育館>
体育館の隣にはレストハウス智光山があります。ここは誰でも自由に休憩できるスペースで、お母さんが赤ちゃんに授乳するような場合にも利用できます。
レストハウス智光山<レストハウス智光山>
アイコン 見どころ①
 市民総合体育館から東へ歩を進めると、そこにあるのはこども動物園。入園料は大人200円、小・中学生50円、未就学児無料です。飼われている動物はミーアキャット、コツメカワウソ、カピバラ、サル、ペンギン、キジ、ポニーなど。かわいい動物が見られるのでこどもたちは大喜びです。 こども動物園の入口<こども動物園の入口>
アイコン 見どころ②
こども動物園の近くにある「前山の池」からせせらぎに沿って「木道」が整備されています。両側を深い緑に覆われ、思わず深呼吸したくなる通路です。雨上がりで濡れている時は滑りやすいので要注意ですが、とても気持ちの良い道です。
清流に沿って歩ける木道<清流に沿って歩ける木道> あずまやで休憩<あずまやで休憩>
木道を進んでいくと「キャンプ場」が見えてきます。ここにはキャンプサイト、オートキャンプサイト、ソロキャンプサイト、宿泊棟があります。有料で市内利用者と市外利用者の区分があります。野外活動の好きな方に人気のスポットです。近くに智光山公園開園記念碑が立っています。
キャンプ場<キャンプ場> 開園記念碑<開園記念碑>
上空から見るとひょうたんのような形をしている「ひょうたん池」です。桜の園やロウバイ園があり、季節になると見事に花が咲きます。
アイコン 見どころ③
ひょうたん池を過ぎると都市緑化植物園があります。館内には植物に関する展示、外には芝生広場、バラ園、樹木の見本園などがあり、緑化活動の参考になります。また隣接する「狭山市 緑の相談所」では、専門の相談員が植物の質問に答えてくれます。随時イベントも開催されています。
芝生広場<芝生広場> バラ園<バラ園> 植物園の池に咲くハス<植物園の池に咲くハス>
都市緑化植物園の外観<都市緑化植物園の外観> 秋の風景<秋の風景>
樹木の品種や用途で分類された教材園。高木見本園、中・低木見本園、生垣見本園、株物見本園、地被見本園の5園から成り立ちます。
教材園<教材園> 植物のことは何でも教えてくれる<植物のことは何でも教えてくれる> 都市緑化植物園前のくつろぎスペース<都市緑化植物園前のくつろぎスペース>
アイコン 見どころ④
自然生態観察園は雑木林そのままの風景が広がります。ここでは樹木、草花、野鳥、昆虫などを観察しながら散策することができます。途中にはホタルケージもあります。ヘイケボタルとゲンジボタルが羽化する夏の夜にはホタル観賞のイベントも開かれるそうです。
植物園から自然生態観察園へ続く並木道<植物園から自然生態観察園へ続く並木道> ホタルケージ<ホタルケージ>

公園内をぐるりと歩くと「宝荘」という建物があり、これは何かなと思ってのぞくと狭山市の老人福祉センターでした。原則として60歳以上の方(狭山市、入間市、所沢市、飯能市、日高市在住)が無料で利用できる施設です。和室、集会室、機能訓練室、入浴設備などがあります。

高齢者が集まる宝荘<高齢者が集まる宝荘>
先ほど木道のスタート地点にした「前山の池」に戻りました。ここは都市公園としてはめずらしく釣りのできる池。主にヘラブナが釣れるとのことです(有料)。釣りをしながらのんびり過ごす休日も魅力的です。
アイコン 見どころ⑤
釣りができる前山の池<釣りができる前山の池>
 前山の池から公園正面に戻る道にあるのが「菖蒲園」です。初夏になるとショウブの花が群生して美しい風景が広がります。 <菖蒲園><菖蒲園>
アイコン 公園散策の注意点

さて智光山公園をひとまわりしましたが、自然の豊かな公園ほど小さな危険が潜んでいます。ここではいくつか事例をご紹介しましょう。

◎転倒/足許が不安定、濡れている、苔が生えているところでは注意して歩きましょう。
◎ナラ枯れ/ナラの樹はキクイムシが幹に入ると枯れて枝が落ちるので頭上に注意。
◎毒キノコ/カエンタケという赤いキノコは毒性が強く触れただけで炎症が起きます。
◎ハチを警戒/ハチやハチの巣を見かけたら近寄らずに回避すること。
◎マムシ/ごくまれに見ることがありますが近寄らないこと。

枯枝の落下に注意<枯枝の落下に注意>

アイコン まとめ

イワタハルユキ

智光山公園は武蔵野の雑木林をそのまま残した風情の都市公園。こども動物園、都市緑化植物園、自然生態観察園などの個性的な施設を擁し、また市民総合体育館やテニスコートが整備され、人と自然が融合するコミュニティになっています。路線バスに乗って公園を訪れ、自然とともにのんびりと過ごす一日。公園本来の魅力を感じることができます。

 

(文・撮影 イワタハルユキ)

 
アイコン マップ
 

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