住まいや暮らしのコラム
ライフサイクル・ライフイベントに沿った家づくりとは
人生山あり谷あり。ライフサイクルを意識した家づくりが幸せを呼びます。
マイホームの間取りを考える時、「今」の暮らしがベストになることを目標にしていませんか?
しかし、その考え方に固執し過ぎると、年を追うごとに、住み心地が悪くなってしまう恐れがあります。
今は洋風の生活が好みでも、老後は和の暮らしを希望するかもしれません。子供たちが独立すれば、使われなくなった部屋が物置と化してしまうかもしれません。
そのようなことを避けるためにも、ご家族一人ひとりのライフイベントを年毎に並べた表(ライフサイクル表)を作成し、30年~50年先の家族の暮らしを具体的に思い描きながら、今必要な間取りと将来必要な間取りを考えていく必要があります。
長く暮らせる良い住まいとは?
一度完成した家は、間取りが生活に合わなくなったからといって、何度も増改築を行うわけにはいきません。
機能性に優れた様々な設備を完備した家でも、間取りに不便を感じながら生活しなければならないようでは、よい家と言うことはできません。家族の人数や求めるライフスタイルに変化が生じても、それらに対応する柔軟な間取りであることが重要です。
例えば、生まれて間もない赤ちゃんがいるご家族の場合、将来を考えて子供の勉強部屋を確保することが考えられます。
しかし、実際に子供が勉強部屋を必要になるのは、小学校入学後の方が大半です。それまでは、リビングに玩具や絵本が置かれ、大人と同じ場所で過ごす時間が大半を占めることになるので、勉強部屋にと想定していた部屋は別の目的で使用することになります。
さらに、当初の予定よりも子供が増えた場合は、それぞれに別々の勉強部屋が必要となる場合もあります。
そのため、最近ではスペースの広い部屋を家具で仕切ったり、可動式の間仕切り壁を設置したりするなど、様々なライフスタイルに対応可能なプランが注目を集めています。
このように必要な間取りの変化は住み始めてから気付くことが多いので、家づくりを始める前にライフサイクル表を作成し、状況の変化に対応できる家づくりが大切になってきます。
お年寄りにやさしい家づくり
お年寄りにやさしい設備を取り入れた家づくりを検討するお客様が増えています。このような家は、玄関や床面の段差が解消されていたり、階段・トイレ・浴室などに手すりが設置されていたりと足腰の弱いお年寄りだけでなく、家族全員にとっても安心・安全な住まいになります。
今はまだ必要としていないけれど、車いすが必要となった場合の玄関スロープや廊下の広さ、展開スペース等、20年後、30年後には必要になるかもしれません。
住まいの設計が始まったら、ご家族のライフサイクルと照らし合わせて、専門業者(不動産屋や工務店)に相談してみてください。
「今」だけではなく家族のライフイベントも視野に入れて
家づくりで構造・間取りを考える際は、「今」住みやすい環境だけでなく、家族一人ひとりのライフイベントを見据えて、使いやすい間取りや住みやすい環境を検討することがポイントになります。