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住宅と外構をトータルで考える!暮らしを豊かにする住まいづくりのポイント

住宅+外構=満足度の高い住まいづくり

住宅と外構をトータルで考える!暮らしを豊かにする住まいづくりのポイントこんにちは。
家づくりというと、間取りや収納、設備、デザインといった「建物そのもの」に注目しがちです。ところが、実際の暮らし心地や満足度を左右するのは、庭・アプローチ・駐車場・フェンスなどの外構も含めた「敷地全体の設計」です。建物と外構を別々に考えるのではなく、最初から一体で計画することで、使い勝手・見た目・資産性のすべてが底上げされます。


なぜ外構が重要なのか

  • 暮らしの動線が整う
    玄関と駐車場、勝手口とゴミ置き場、リビングと庭など、屋内外の行き来がスムーズになります。
  • 室内の快適性に直結
    植栽の木陰で窓際の暑さが和らぐ、外からの視線を制御してカーテンを開けられる、など日常の快適さが向上します。
  • 見た目の完成度が上がる
    建物だけではつくれない奥行きや立体感が生まれ、帰宅時や来客時の印象が良くなります。
  • 将来のメンテ負担を抑える
    材料選定や雨の流れを考えた勾配計画で、汚れ・劣化・雑草対策を先回りできます。

オープン外構で街並みと調和する

塀やフェンスを高くしすぎず、開放感を重視するのがオープン外構。日当たりと風通しが良く、街並みに自然になじみます。プライバシーや防犯は、視線の高さに沿って低木・中木を重ねる、透け感のあるフェンスを使う、門柱で目線を切るなどの工夫で両立可能です。「完全に閉じる」より「適度に開く」ことで、暮らしに明るさと安心感が生まれます。

例えば、上の画像の場合では、外構は土間打ちを基本としながらもスリット状の門柱の脇に花壇を設けたり、道路側に面した縦型のFIX窓の前に植栽を配置することで視線を遮るように配慮しています。


建物外壁と外構のコーディネート

外壁の色・素材に合わせて、門柱・フェンス・ポスト・表札・外構照明を選ぶと、住まい全体が引き締まります。例えば、白やベージュの外壁には木調・石材を合わせて柔らかく、グレーや黒のモダン外壁には金属・コンクリート要素でシャープに。同系色でまとめると上品に、1点だけ質感の異なる素材を足すと奥行きが出ます。


リビング+庭の一体感をつくる

リビングと庭ウッドデッキやタイルテラスで床レベルを揃えると、内外がゆるやかにつながり、使える面積が体感的に広がります
日よけ(オーニング・シェード)や外部コンセント・外部水栓を計画しておけば、読書、ワーク、子どものプール遊び、BBQなど多用途に活用可能。夜は足元照明で安全性と雰囲気を両立できます。


窓からの庭の見え方をデザインする

窓を「額縁」と考え、そこに何を映し込むかを設計します。視線の先に中木を1本据えて主役に、下草で季節の変化を演出、足元には自然石やマルチングで質感を追加。室内からの抜け・高さ・リズムを整えると、朝昼夜で違う表情を楽しめます。照明は眩しさを抑えつつ樹形を浮かび上がらせる位置に配置すると効果的です。

窓から庭の見え方リビングから植栽が眺められるよう、丸窓を設けたプラン案 ①
窓の高さは、畳コーナーで座った際に視線がちょうど窓の中心にくるよう調整している。【しあわせ住まいLABO】
庭の見え方リビングから植栽が眺められるよう、丸窓を設けたプラン案 ②

坪庭に植えられた木々は、窓越しに外の景色を楽しめるように設計されている。【しあわせ住まいLABO】



植栽がもたらす価値と選び方

  • 四季の変化
    庭に植栽を取り入れる最大の魅力は、四季折々の変化を身近に感じられることです。落葉樹を配置することで、春には新緑、秋には紅葉といった豊かな表情を楽しめます。一方で常緑樹を取り入れれば、年間を通じて安定した緑と目隠し効果を得られます。さらに、花期が異なる樹木や草花を組み合わせることで、1年を通じて庭に彩りを持たせることができ、暮らしに潤いを与えてくれます。
  • 温熱環境の調整:
    植栽は見た目の美しさだけでなく、住まいの温熱環境を調える役割も果たします。夏には中高木の枝葉が直射日光を遮り、室内の温度上昇を抑えて涼しさを確保します。冬には葉を落とす樹種を選べば、日差しを室内に取り込み、自然な暖かさを得ることができます。このように植栽は自然の力を活用したパッシブな省エネ手法となり、冷暖房費の削減や住まいの快適性向上につながります。
  • テナンス計画
    植えるときに大切なのは「成長した後」を見越した計画です。樹木の成長速度や最終的な樹高、落葉量をあらかじめ把握しておくことで、剪定や落ち葉掃除の手間を無理なくコントロールできます。また、水やりに関しては、動線上に給水栓や自動散水設備を設けると負担がぐっと軽減します。メンテナンスに配慮した植栽計画は、長く心地よく庭を楽しむために欠かせません。
  • 足元の手入れ軽減
    庭の印象を決めるのは樹木だけではありません。足元の下草や地表の工夫によっても大きく変わります。防草シートの上に砂利やバークチップを敷けば、雑草の発生を抑えながら景観を美しく整えることができます。また、グランドカバーとなる下草を取り入れると、自然な雰囲気を演出しつつ土の乾燥を防ぎ、庭全体の管理を楽にしてくれます。こうした工夫によって、見た目の美しさと手入れのしやすさを両立することが可能です。

外構計画を踏まえた建物プランニングの大切さ

住まいは「生活する箱」を建てるのではなく、敷地全体を暮らしの空間としてデザインする発想が重要です。建物と外構を同時に計画すると、以下が最適化されます。

  • 動線
    駐車→玄関→キッチン、リビング→庭→物干しなど、日常の行き来がスムーズに。
  • 眺望と採光
    窓位置・高さ・サイズを庭の主役や日射コントロールと連動。
  • ゾーニング
    プライベート領域とパブリック領域、寛ぎと作業の場を外構で整理。

建物を先に固定してしまうと、駐車スペースが窮屈、庭が使いづらい、せっかくの景色を取り込めない、といった後悔が生じがちです。最初からトータルに考えることで、将来の増改築やメンテナンス計画も立てやすくなります。


計画時のチェックリスト

住まいづくりでは、間取りやデザインだけでなく、暮らし始めてからの快適さや使いやすさを考えておくことが大切です。外構や庭まわりも同じで、ちょっとした工夫が毎日の動線や利便性に大きく影響します。以下のポイントを事前に確認しておくことで、住んでからの後悔を防ぎ、より心地よい住環境をつくることができます。
駐車・駐輪の台数、サイズ、出し入れのしやすさ① 駐車・駐輪の台数、サイズ、出し入れのしやすさ 庇・照明・手すり ② 玄関まわりの雨仕舞と夜間の視認性(庇・照明・手すり) 物干し・ゴミ仮置き・家庭菜園など作業動線③ 物干し・ゴミ仮置き・家庭菜園など作業動線の確保
室内から見える主役(樹・石・水・ライト)の配置④ 室内から見える主役(樹・石・水・ライト)の配置 近隣・道路からの視線コントロール(高さ・透け感・距離)⑤ 近隣・道路からの視線コントロール(高さ・透け感・距離) 維持管理の頻度とコスト(材料・植栽の選定)⑥ 維持管理の頻度とコスト(材料・植栽の選定)

 


まとめ

建物と外構を分けずに、敷地全体を暮らしの舞台としてデザインする。これが満足度アップと差別化の近道です。オープン外構で街並みに開きつつプライバシーを確保し、外壁と外構をコーディネート。リビングと庭をつなぎ、窓からの景色を設計し、植栽で四季と快適性を取り込む。最初の計画段階からトータルで考えることで、毎日の使い勝手と見た目、将来のメンテまで見通しのよい住まいづくりに近づくと思ます。

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