二世帯住宅、みんなの本音は? 「住みたい」は3割強、「家事育児が楽になる」が最大の魅力!
「二世帯住宅って、実際どうなんだろう?」 こんにちは。メルマガで配信された記事でちょっと気になる話題のものがありました。今回のテーマは二世帯について。 親世帯との距離が近くなる安心感や、子育ての協力体制など魅力がある一方で、「プライバシーは守れる?」「気まずくならないかな?」といった不安もつきものですよね。
今回、株式会社AlbaLinkが20代~50代以上の既婚男女500人を対象に実施した「二世帯住宅に関する意識調査」により、多くの人の“リアルな声”が明らかになりました。
「無条件で住みたい」は1割未満。大多数は慎重姿勢
まず「二世帯住宅に住みたいか」という質問に対して、「住みたい(住んでいる)」と答えた人は6.8%、「条件によっては住みたい」は28.8%。合わせても35.6%にとどまり、「無条件で住みたい」人は1割未満であることが分かりました。 この結果は、現代のライフスタイルや家族観の変化を反映しています。かつてのような大家族の在り方が減り、核家族化が進む中、異なる世代が同居することへのハードルは決して低くありません。ライフスタイルや価値観の違いがある以上、「よほどのメリットがない限り踏み切れない」と考える人が多いようです。
住みたくない理由の最多は「気を使う」こと
二世帯住宅に「住みたくない」と感じる理由として、最も多かったのは「気を使う」(32.6%)。特に義理の親子関係では、遠慮や配慮が強く働きやすく、その「気遣い」が精神的な負担になってしまうケースも少なくありません。 次いで、「プライバシーを確保できない」(24.2%)、「干渉されたくない」(17.4%)という回答が続きます。SNSの普及や在宅ワークの増加などにより、現代人にとって“自分の空間・時間”は重要な要素。四六時中顔を合わせるような生活は、かえってストレスの原因になりかねないのです。
「家事育児が楽になる」が“住みたい”理由のトップに
一方で、二世帯住宅に「住みたい」と答えた人の理由で最も多かったのは、「家事育児が楽になる」(20.0%)。共働き家庭が増え、家事や育児の負担が大きい現代において、親世帯の協力は非常に心強い存在。特に、急な残業や子どもの体調不良など予測不能な場面で、近くに頼れる家族がいることは、大きな安心材料になります。 続く理由には、「経済的なメリットがある」(9.6%)、「親の世話をしやすい」(6.2%)などが挙げられました。住宅購入費用や生活費の分担、将来的な介護への備えなど、経済面や介護面での現実的な利点も二世帯住宅への期待につながっています。
成功の鍵は「プライバシーを守れる間取り」
「二世帯住宅もアリだと思う条件」として圧倒的に多かったのが、「プライバシーを守れる間取り」(69.2%)。これは、「住みたくない理由」として上位に挙がった「プライバシーを確保できない」という不安の裏返しでもあります。 最近では、玄関を別にした「完全分離型」や、水回りやキッチンを分けた「部分共有型」など、物理的な距離感を保ちながら共存できる間取りが注目されています。「適度な距離感を保ちながら、必要なときに助け合える」という暮らし方が、現代の多様な家族観にマッチしているのです。 また、その他の条件として、「経済的な援助がある」(21.6%)、「家事育児を助けてもらえる」(20.2%)といった具体的な支援が期待できる環境も、二世帯住宅を選ぶ際の大きな決め手となっています。
経済的援助は、長期的な安心材料に
住宅費や生活費の負担は、若い世代にとって大きな悩みの一つです。二世帯住宅では、住宅購入費用の一部を親世帯が負担したり、光熱費や固定資産税を分担したりすることで、経済的なゆとりが生まれるケースが多く見られます。 さらに、子世帯が出費を抑えてその分を教育資金や老後資金に充てられることも大きなメリット。こうした**「親からの経済的援助」**は、単なる節約にとどまらず、家族全体で将来設計を共有するきっかけにもなります。
家事・育児のサポートは、共働き家庭のライフライン
共働きが一般化する中で、家事や育児の負担は深刻な課題です。特に保育園の送り迎えや、子どもの急病時の対応など、「親にちょっと見てもらえる環境」があるだけで精神的・物理的な負担は格段に軽くなります。 たとえば「今日は残業で夕食が作れない」といったときに、親世帯がサポートしてくれるだけでも、家庭のリズムは安定します。実際に調査でも、**「自分たち夫婦だけでは家事育児が回らない」**と感じている層から、親の協力を前提とした二世帯住宅への期待が高まっています。 また、子どもと祖父母の関係を深められるという点でも、二世帯住宅は教育的にもプラスに働く面があります。世代を超えたふれあいが日常にあることは、子どもの情緒的な安定にもつながるという声も多くあります。
親世代にとってのメリット
一方で、親世代にとっても二世帯住宅には多くのメリットがあります。たとえば、年齢を重ねるにつれ不安が増す「老後の安心感」。子世帯が近くにいることで、体調の異変にすぐ気づいてもらえる安心感が生まれます。また、生活に張り合いが出ることもメリットの一つ。孫の成長を間近で見守ることができ、自然と世代間の交流も増えます。孤独感の軽減や、生きがいの創出にもつながります。 さらに、住居費や光熱費を抑えられるなど、経済的なメリットも見逃せません。完全同居でなくとも、生活拠点を近くに持つことで「見守られながら自立できる」関係が築けるのは、親世代にとって大きな安心材料になるでしょう。
おわりに:二世帯住宅は「条件次第」で検討する時代へ
今回の調査から、二世帯住宅は「無条件に歓迎される住まい」ではなく、「条件が整えば前向きに考えたい」という選択肢であることが浮き彫りになりました。特に、プライバシーの確保と家事育児・経済支援などの実利的なメリットが、家族間のバランスを保つうえで重要なポイントになっています。 もし二世帯住宅を検討しているなら、今回の調査結果を参考に、家族全員の希望や生活スタイルをしっかり話し合うところから始めてみてはいかがでしょうか?「一緒に住む」ことが目的ではなく、「お互いが快適に暮らせる形を一緒に考える」ことが、理想の住まいへの第一歩かもしれませんよね。
※本調査は株式会社AlbaLinkが2025年に実施したものです。 会社情報・調査詳細はこちらをご覧ください。 |
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