失敗しない物件選び!現地確認でチェックすべきポイントと見抜くコツ
夢のマイホーム購入、その成功は物件選びにかかっていると言っても過言ではありません。特に、実際に物件を肌で感じる現地確認は、写真や図面だけではわからない「住み心地」や「暮らしやすさ」を見極めるための大切なステップです。
「ここだ!」と直感で決めるのも良いですが、後悔しないためには冷静な視点も必要です。今回は、現地確認時に見落としがちなポイントや、プロの視点で見抜くコツを、新築戸建て、中古戸建て、中古マンションのカテゴリー別にご紹介します。
現地確認前の準備:効率よく物件を比較検討する!
現地確認に行く前に、いくつか準備をしておくと当日の効率が格段に上がります。
- チェックリストの作成: 間取り、日当たり、収納、水回りなど、自分が何を重視するかを明確にしたチェックリストを作りましょう。ご家族と共有するのもおすすめです。
- 質問リストの作成: 気になる点は事前にメモしておき、現地で不動産会社の担当者に質問できるようにしておきましょう。
- カメラ・メジャーの持参: 気になる箇所を写真に収めたり、家具の配置をシミュレーションするために各所のサイズを測ったりするのに役立ちます。あらかじめ配置する家具や家電製品のサイズを確認しておくのも大事です。
- 物件情報の再確認: 交通アクセス、周辺施設、築年数など、基本的な情報を再度確認しておきましょう。
現地確認時に必ずチェックすべきポイント:カテゴリー別
いよいよ現地確認!冷静な視点を持ち、以下のポイントをじっくり確認しましょう。
外観・建物全体
新築戸建て
【新築特有の確認】
- 外壁や屋根の仕上げにムラがないか
- 設備(太陽光発電など)の設置状況
- 隣家との境界線と距離
- 建築中の場合は工事の進捗と丁寧さ
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中古戸建て
【劣化・修繕状況】
- 外壁のひび割れ、塗装の剥がれ、コケ・カビの有無
- 屋根のズレ、破損、雨漏りの跡
- 基礎部分に大きなひび割れがないか
- 庭の手入れ状況、雑草の繁茂具合
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中古マンション
【管理状況】
- 共用部分(エントランス、廊下、エレベーター、ゴミ置き場)の清掃状況、破損の有無
- 外壁や屋根の修繕状況(大規模修繕履歴の確認)
- 自転車置き場や駐車場がきちんと整備されているか
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物件周辺の環境
新築戸建て
【将来性・利便性】
- 周辺の開発予定(道路、商業施設など)
- 通学路の安全性、交通量
- 前面道路の交通量: 一見閑静でも、朝夕の通勤時間帯に抜け道として使われていないか、実際に時間を変えて確認しましょう。
- ハザードマップ(洪水、土砂災害など)の確認
- 最寄りの駅やバス停からの道のり、夜間の雰囲気
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中古戸建て
【現在の環境】
- 前面道路の交通量と種類: 幹線道路への抜け道になっていないか、大型車の通行が多いかなど、時間帯を変えて音や振動を確認しましょう。
- 騒音(線路、近隣施設の音など)
- 日当たり、風通し(季節や時間帯による変化)
- ご近所の雰囲気、住民層
- 街灯の設置状況、夜間の安全性
- 最寄りの駅やバス停からの道のり、夜間の雰囲気
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中古マンション
【住環境・立地】
- 駅から物件までの道のり(夜間の雰囲気も確認)
- 周辺施設の充実度(スーパー、病院、公園など)
- 高層階の場合、眺望や風の強さ
- 騒音(上下左右の住戸からの音、外部の音)
- マンション敷地内の安全性、出入り口の確認
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室内(共通)
【全般】
- 日当たり・風通し: 窓の向き、隣家との距離、時間帯を変えてみる
- 広さ・形: 家具配置をシミュレーション、生活動線をイメージ
- コンセント・スイッチ: 位置、数、照明の明るさ
- 壁・床: 大きなひび割れ、シミ、床のきしみ、傾きがないか(簡易的にビー玉を転がしてみる)
- 収納: 全体量、奥行き、高さ(何を収納したいか具体的にイメージ)
- 水回り(キッチン、バスルーム、トイレ、洗面台): 水圧、排水、換気扇の効き具合、カビや異臭の有無
- 窓・ドア: 開閉のスムーズさ、立て付け、鍵の閉まり具合、網戸の状態
- 設備: 給湯器、エアコン、換気システムなどの動作確認、設置年数(中古の場合)
- におい: 生活臭、カビ臭、ペット臭などがないか
室内(戸建て特有)
新築戸建て
【構造・設備】
- 床下収納や点検口を開けて内部を確認(湿気、カビなど)
- 屋根裏収納やロフトの有無、広さ、使い勝手
- 庭やバルコニーの広さ、水はけ
- ガレージやカーポートの有無、駐車スペースの広さ
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中古戸建て
【劣化・改修履歴】
- 増改築の有無と合法性(建築確認済証の確認)
- 耐震補強の状況、断熱材の有無
- シロアリ被害の有無(専門業者に相談も検討)
- 雨漏り、水漏れの跡(天井のシミ、壁の変色など)
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室内(マンション特有)
新築戸建て
【共用部分との境】
- 玄関ドアの防音性、インターホンの機能
- 窓からの眺望、プライバシーの確保
- ベランダの広さ、避難経路の確認
- 上階や隣接住戸からの騒音(テレビ、足音など)
- 管理規約でリフォームに制限がないか
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中古マンション
【管理状態】
- 管理費、修繕積立金の額と内訳
- 修繕計画の有無と内容
- ペット飼育の可否や細則
- インターネット環境(光ファイバーの有無など)
- 専有部分の配管の状況(築年数が古い場合)
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現地確認で見抜く「ここだけのコツ」
物件の良い点だけでなく、気になる点や問題点を見つける視点も大切です。
- 気になる点は積極的に質問: 不動産会社の担当者には、疑問に思ったことや不安な点を遠慮なく質問しましょう。曖昧な回答の場合は、さらに深掘りして確認することが重要です。
- 電気や水道の動作確認: 照明だけでなく、コンセントに充電器などを差し込んで通電するか確認しましょう。キッチンやお風呂、洗面台などで実際に水を出し、水圧や排水のスムーズさ、トイレも流してみて問題がないか確認します。
- 壁や床の違和感: 壁のシミ、床のきしみや傾きがないか、注意深く確認しましょう。大きなひび割れや、床の傾きは建物の構造に問題がある可能性も示唆します。
- 窓やドアの開閉: スムーズに開閉できるか、異音はしないかを確認します。鍵の閉まり具合も大切です。
- 家具の配置を具体的にイメージ: 今お持ちの家具やこれから購入したい家具を、実際に物件に置いたときのサイズ感をシミュレーションすると、広さや使い勝手がより明確になります。
- 時間帯や曜日を変えて確認: 可能であれば、物件周辺を昼と夜、平日と休日で訪れてみましょう。特に、朝の通勤・通学時間帯や夕方の帰宅時間帯は、前面道路の交通量や周辺の賑わいが大きく変わる可能性があります。交通量、人通り、騒音、周辺店舗の賑わいなど、時間帯や曜日によって変化する環境を確認できます。
まとめ:納得いくまで「確認」を大切に
物件選びは、人生において大きな決断の一つです。焦らず、納得いくまで現地確認を行い、気になる点はどんどん質問しましょう。写真やインターネットの情報だけではわからない「住み心地」や「周辺環境」は、実際に足を運んでみないとわかりません。
今回のチェックポイントを参考に、あなたにとって最適なマイホームを見つけてくださいね。
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