ジモト発見ライター 気になるお店訪問
パティスリー モアオシィ
本格派フランス菓子を“わかりやすく”提供するパティスリー モアオシィ
友人たちと「所沢のおいしいケーキ屋さん」の話になったとき、ある女性が「所沢ならまずモアオシィさんでしょ」と断言したのを見て、これは記事にしなくてはと思いました。
そのお店、パティスリー モアオシィは行政道路「東新井町交差点」と県道6号「所沢陸橋北交差点」を結ぶケヤキ並木の中程、スギ薬局のお隣にありました。明るい若草色の看板が目印です。
「わかりやすいお菓子」がモアオシィのコンセプト
パティスリー モアオシィは髙浦智(たかうら さとし)さん・萌亜(もあ)さんご夫妻が2013年にオープンしたケーキ屋さん。そのコンセプトは「わかりやすいお菓子」とのことです。“わかりやすい”という言葉にはどういう意味が込められているのか、智さんに聞いてみました
<オーナーの髙浦智さん> |
「ひとことで言うと、食べて何のケーキかわかる、ということです。最近は見た目のきれいさや複雑な味を追求したケーキが増えています。 でも、私たちは素材を何種類も混ぜ合わせるのではなく、食べてわかるくらいに抑えてシンプルでわかりやすいお菓子をつくりたいと思っています。 味や素材だけでなく、お菓子の名前もわかりやすいものを心掛けています。難しくこだわった名前ではなく、原材料がそのままわかるような名前を付けています」 |
そして、モアオシィはお店のある所沢産の食材を使うことで、個性を発揮しています。
「私は所沢出身でも在住でもないので、所沢の食材を使うことで特徴を出し、地元と一緒に成長していければと考えています」と智さん。ちなみにケーキや焼菓子に使用している所沢産の食材には次のようなものがあるそうです。
お茶(緑茶、ほうじ茶、玄米茶)/たまご(プリンなどたまご主体のものには所沢産鶏卵を使用)/いちご(市内の農園から仕入れ)/はちみつ(稀少な所沢産はちみつ)/しょうゆ(所沢の老舗「深井醤油」のしょうゆ)/小麦粉(所沢で栽培されている小麦はうどんに使われる強力粉の品種が多いがお菓子に適した薄力粉も増えてきている) なお所沢産の原材料が入手困難なときは日本全国から厳選したものを使用しているとのことです。
また、モアオシィのお菓子にはスローカロリーの規定に適合した砂糖が使われていることも注目すべき点です。スローカロリーとは体内で糖質の消化・吸収を遅らせることにより元気で太りにくい健康な体をつくろうというプロジェクト。
モアオシィで使用しているスローカロリーシュガーも美容と健康への貢献をめざしています。モアオシィでは焼菓子のほとんどにスローカロリーの砂糖を使用しているとのことです。
<焼菓子の種類も豊富>
コンセプトに関連して、モアオシィという店名について智さんに聞いてみました。
「モアオシィはフランス語で『私も』という意味です。英語だと“Me too”にあたりますね。私の名前は智(さとし)なので言葉遊びでSat-aussiとフランス風に書いたりしています。そのaussiの前に妻の萌亜(もあ)のMoiを置き、Moi Aussiという店名にしました」
Moi Aussiという店名に髙浦夫妻の名前が埋め込まれているとは意外でした。とてもよく考えられたネーミングだと感心してしまいました。
モアオシィのおすすめ商品
ではモアオシィのおすすめ商品をご紹介しましょう。
所沢牛沼ロール 999円(税込) カスタードと生クリームをふくよかなスポンジで巻いたシンプルなロールケーキ。素材の乳製品は北海道産を使用しています。牛沼はモアオシィの住所から名づけられました。 |
もんぶらん 480円(税込) フランス・アルデッシュ県産のマロンペーストを2種類ブレンド。食べるときは冷蔵庫から出して約10分待ち、室温に戻してから食べるのがおすすめだそうです。 |
【夏季】所沢イチゴけずり(自家製練乳付き) 夏一番人気の品!いちごをシロップで煮てから凍らせ、削って提供される氷菓。店内のイートインスペースなどでお召し上がりになれます。 |
【冬季】シュトーレン クリスマスの約4週間前からはじまるキリスト教の待降節に合わせ、クリスマスに向けて毎日少しずつ食べていくお菓子。熟するほどに味わい深くなるのが特徴です。 |
プリントプレートで文字や絵を入れた楽しいケーキを
モアオシィではケーキや焼菓子にオリジナルのメッセージやイラストを入れられるプリントプレートを導入しています。誕生日をはじめとするいろいろなお祝いや、家族や友人との集まりなどに活用してみてはいかがでしょうか。 お手製の原稿をそのままスキャンしてプリントできるので、「リアル」「かわいい」と多くのお客さまに喜ばれているそうです。 |
パティスリーとしての抱負は「所沢ブランドをめざす」
<受賞作のプレフェランス> | 智さんは辻調理師専門学校東京校(エコールキュリネール国立=現エコール辻東京)の第一期生とのこと。主に洋菓子を学んで卒業後フランスに1年間留学しました。 その後フランスで3年半勤務し、帰国後は母校の職員に採用され、20年間学生に洋菓子全般の理論と実技を教えました。 その当時、智さんはお菓子のワールドカップ(Coupe du monde de la Pâtisserie/クープデュモンド ドゥラ パティスリー)という大会の日本予選で入賞したこともあるそうです。 その時に出品したのがみずから考案したプレフェランスというケーキ。プレフェランスとは「大好物」の意味で、智さんが大好きなスニッカーズをケーキに昇華させた作品でした。キャラメルミルク、チョコムース、バニラ、ナッツなどを使った濃厚な味のケーキです。 今でもプレフェランスはモアオシィで購入することができます。お値段は480円(税込)です。 |
その後、40歳を機に辻調理師専門学校を退職し、パティスリーとして独立を決意。2013年、現在地にパティスリー モアオシィをオープンしました。その後、着々と地域で評価を高めてきたモアオシィですが、今後の抱負を聞いてみました。 締めくくりに、この記事をお読みの方々に向けてメッセージをお願いしました。 |
<地元老舗とコラボした深井醤油ロール 1,080円(税込)> |
お店のデータ
店名/パティスリー モアオシィ
取材・記事・写真/イワタハルユキ |
■地域情報|ジモト発見ライター 気になるお店訪問
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