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株式会社LIXIL サンウェーブ製作所 深谷工場を見学してきました

LIXIL深谷工場見学5月13日に、深谷市にあるLIXILのシステムキッチンの工場(株式会社LIXIL サンウェーブ製作所 深谷工場)を見学してきました。

ご案内パンフレットによると、LIXIL深谷工場は約155,400㎡(東京ドーム3.3個分)の敷地面積を誇る、LIXILキッチンのマザーファクトリーです。セラミックトップ、人造大理石トップ、ステンレストップの加工やキャビネットの扉・部品の加工、組立、物流まで、キッチンの生産を一貫して担っています。
今回は工場の様子と、併設されたラボでのキッチン実演の様子、他社製品との比較展示についてご紹介したいと思います。工場内は撮影不可のため、画像をお見せできないのが残念はありますが、レポートとしてアップになります。

リクシル深谷工場<LIXILキッチン製造工程  ※深谷工場のご案内パンフレットより>

DXによる製造・品質の向上が想定以上のレベルの高さ
キッチンの製造においては、DX化が進んでおりとても近代的な工場という印象を受けました。
工程は、シンクやキャビネットのダイスカット、穴あけ、ダボ差し込みなど、部品はすべてロボットによるオートメーションで製造され、組み立てと検品を従業員が行っていました。部品には顧客ごとに管理されたバーコード管理シールが貼られ、従業員が必要な部品をピッキングしてセットし、組み立てラインに自動運転の台車で運ばれてきます。ピッキング時には、部品を手に取ると手に装着したグローブに内蔵されたチップが収納している棚札と照合され、間違いがあると警報音が鳴るだけでなく、最終的にセットにした商品は再度モニターでダブルチェックされるようになっていました。

リクシルキッチン製造工程<LIXILキッチン製造工程  ※深谷工場のご案内パンフレットより>

キッチンの組み立ては、レール取付、キャビネット外箱組み立て、棚板嵌め込みなど、工程が細かく分業化されており、作業指示や工程もモニターに表示されているため、作業員が交代しても滞りなく進行するようになっています。組み立てられた部材は一つずつバーコードで管理され、すべて自動で振り分けられてトラックまで運ばれるので、人為的ミスが起きるのことを防いでいます。「人は間違うもの」、個人の努力だけに依存せず、あくまでロジカルに製造システムとして組み入れているのには感心させられました。
品質の管理においても同様で、検査員は目の横にカメラを装着しているため、見た通りの画像がデータとして保存され、後で確認が可能です。確認する箇所もデータで表示されるため、人によるチェックレベルの差がないように工夫されていました。

従業員が自ら作る良好な職場環境の施策
LIXIL深谷工場見学場といえば、未だになんとなく雑然としている…というイメージを持たれがちですが、LIXIL深谷工場ではそのようなことは全くありませんでした。この工場では見学者の受け入れを頻繁に行っており、工場の従業員の動線と見学者の動線が交わらないよう配慮されています。また、外部からの視線を意識して、現場の清潔さを保つことが常に行われています。これは、働く人たちの物理的安全性を確保する上で非常に有効であり、職場は清潔な方が良いに決まっているからだと思います。

さらに、各セクションごとに絵画を飾ったり、従業員の写真を掲示したりして、作業中の従業員がリラックスできるような職場環境が整えられている点も印象的でした。見学者に対する説明も、各セクションの現場のスタッフが持ち回りで行っており、見学者と従業員との接点が取れていることも好印象でした。
弊社でも建築現場等の見学会などを開催する際には、現場を見せるという目的の他にも、見学される方々とスタッフとの交流というもう一つの軸も組み入れるのもよいのではないかと感じました。 
 

LABO 他社製キッチンとの比較
構内にあるLABOでは、他社製品(パナソニック、クリナップ、TOTO、タカラスタンダード)との比較ブースがありました。上位モデルのレンジフードとシンクキャビネットのみの展示でしたが、使い勝手の比較としては並列になっているので、視覚的にもわかりやすいものでした。各社のそれぞれのメリットとデメリットを表にまとめてみると、一長一短があり、キッチンの使い方としてどこを優先しているのか、各企業のキッチンに対する考え方が現れていて、とても興味深いものでした。

リクシル深谷工場LABO リクシル新型キッチン「リシェル」実演紹介
各社のキッチンとの比較ブースと同じところにはリクシルキッチン「リシェル」が設置されており、パスタを作りながら各所を紹介する実演形式のプレゼンが実施されました。

調理道具が「らく」に「パッ」と取り出せる収納シェルフ。引き出しを引くとテコの原理で20度傾くので、軽い力で開けることが可能とのことです。シンクは中段を活用して作業を効率的に進めることができます。また、ハンズフリー水栓は手を使わずに水が出せるのも嬉しい設備の一つです。

リシェル 楽パッと収納<らくパッと収納> ダブルサポートシンク<ダブルサポートシンク> よごれんフード<よごれんフード>
換気扇のレンジフードは「よごれんフード」という商品です。内部には回転するディスクがあり、巻き上がる油煙を約90%カットするので、ファンやフード内部には油汚れがほとんど溜まりません。したがって、簡単なお手入れだけで長く快適に使えます。従来のフードと比べ1年分の汚れが約1/10になるので、従来のフードと同量の油の付着するまでの期間が約10年ほどになるということ。しかし、汚れがまったく生じない、または清掃がまったく不要というわけではないとのことです。
リクシル深谷工場<熱に強いセラミックトップ>  リクシル深谷工場<よごれんフードと一般品との比較> リクシル深谷工場<実演で作られたミートソースパスタ> 

天板には熱やキズ、汚れに優れた耐久性をもつセラミックを採用しているので、仮置き程度であれば熱くなった鍋を直に置いても問題がないとのことです。その後、模型を使って、よごれんフードが一般的なシロッコファンと比較して内部に油煙を取り込まないことを実演しました。視覚的にとてもわかりやすいものでした。

周辺収納の展示されていました
キッチンに設置される収納も紹介します。
ウォールオーブンストッカーはミーレ製の電気オーブンレンジを内蔵しており、スッキリとしたデザインが魅力です。また、隣にある2ウェイクローゼットは、インテリアとして美しく空間に収まりながら、使いやすさを高める工夫を凝らし、2通りの方法でアクセスできるのが特徴です。そして、見せる収納カノールは、オープン棚でお気に入りの小物やデザイン家電などを置くことに特化した、文字通り見せる収納をコンセプトにした収納ラックです。
リクシルキッチン収納<ウォールオーブンストッカー> リクシルキッチン収納<2ウェイクローゼット> リクシルキッチン収納<見せる収納カノール>

最後にまとめ
リクシル深谷工場目標設定を定める…これはどの企業でも当たり前だとは思いますが、それが組織の末端まで周知されるような仕組みが徹底しているのが特に印象に残りました。工場の目標、各課の目標、年間目標、月目標、1日の目標が明確に決められており、その目標達成に向けて全従業員が一つの方向を向いて働いていると感じました。また、一人一人が仕事に対する情熱や誇りを持っている様子も見受けられました。モチベーションの維持は組織の強みになると思うので、参考にしたいところが多々ありました。
工場見学の記念品とお土産を少し頂いたのですが、その中にあった飴には、総合案内の方が一人一人に手書きのお礼状を添えていました。そういうところに小さな思いやりが感じられ、それが少しずつ積み重なって信頼に繋がっていくのだなと思いました。

また、工場内はIT化が進められ、人為的なミスが出ないようにここまでDXを推進していることに驚きました。ミスの削減や作業効率の向上のためにも、弊社でもITを少しずつ取り入れることを検討したいと思いました。

レポート資料:コーディネート課 中西/営業課 齋藤/広報課 山川
記事まとめ:広報課 竹田

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