~ソムリエの地産キッチン~ トロンコーネ

農家と食べる人を地産地消でつなぐレストラン
料理に合わせてワインや日本酒も楽しめる

新所沢駅東口から歩いてすぐ、パイン通りの一角にトロンコーネというレストランがあります。外観はイタリアンの雰囲気ですが、実はソムリエの資格を持つご夫妻が二人で切り盛りしている自称「地産レストラン」。のぞいてみると単なるレストランとはひと味もふた味も違う想いのこもった素材とメニューが待っていました。

新所沢駅の改札からトロンコーネまで約50秒<新所沢駅の改札からトロンコーネまで約50秒>

めざすのは循環レストラン

トロンコーネは山﨑圭礼(やまざき よしゆき)さん・智子(ともこ)さんご夫妻が営むこだわりのレストラン。2017年11月17日にオープンしました。トロンコーネの特徴はまず地場の農産物を使うこと。主に無農薬や自然農法のものを仕入れ、所沢市内にある数軒の農家と直接取引をしているとのこと。ただし季節によっては当地でつくれないものもあるため、それを補う意味でオーガニック野菜の市場などからも仕入れているそうです。

(圭礼さん)
「地元の生産者と消費者をぼくらのレストランでつなぐことができればいいなと思っています。農家と直接取引する場合は必ずしもオーガニックがすべてではなく、人柄が信頼できることを重視しています。畑に行って直接土から抜いて食べられるものを選ぶのが基本ですね」

農産物だけでなく、トロンコーネでは豚肉にもこだわりがあります。トロンコーネで使っている豚肉は柳田ファーム(日高市)から仕入れたもので、成長ホルモン剤や抗生物質を一切使わない豚肉。抗酸化力が強くて日持ちし、脂にコレステロールを取り除く作用があるなど「医食同源」の豚肉といわれています。もちろん味にも定評あり。柳田ファームの豚肉は一般的には冷凍でしか流通していませんが、トロンコーネでは特別にフレッシュで仕入れ、それを熟成させて使用しているとのことです。
またドリンクメニューにもオギノエン・ファーム(所沢市糀谷)のお茶や、リメナスコーヒー(所沢市寿町)の珈琲豆など、地元で心を込めてつくられているものを使用しています。これらの野菜、果物、肉、飲料などを貫いているのは循環という考え方。自然のものが自然に生きて自然に朽ちてゆく。そうした本来のあり方を大事にするスタイルといってもよいでしょう。

ソムリエが厳選するワインと日本酒

圭礼さんと智子さんは、ともにソムリエの資格を持っており、トロンコーネでは二人が選び抜いたワインと日本酒を楽しめます。これらは地元の小暮酒店(所沢市北野)や山梨の生産者などに求める味の傾向を伝えて仕入れているとのこと。ワインや日本酒に造詣の深いプロフェッショナルに推奨されたものを仕入れ、お店でテイスティングしてからお客様に提供しています。テイストは都心のレストランと同等かそれ以上のものを提供していると自負しているそうです。

(圭礼さん)
「ワインと日本酒はまずはおいしいもの。そして香り。それからコストパフォーマンスも考えてラインナップしています。いちばん大事なことは、ぼくがつくる料理にピントがしっかり合うものを選ぶということですね」

明るく優しい雰囲気の店内<明るく優しい雰囲気の店内>

料理もお店も優しくありたい


(智子さん)
「お料理もお店の雰囲気も優しくありたいと思っています。原材料は安心・安全なものが基本ですね。私たちにも小さな子どもが二人いますが、安心して食べられるものを食べさせたいと思っています。お客様も同様で、トロンコーネは妊婦さんや小さなお子様連れの方もウェルカムです」

「料理にどんな原材料や調味料を使っていて、それはどこから来たのか、知って口にしたいですよね。そういうことがわからないお店って意外と多いと思います。私たちは出どころやつくり方などのこまかい情報も積極的にお伝えします。シェフは循環や医食同源を心がけて料理をつくっていますので、それを伝えることが、さらに安心・安全を深めていくことになると思っています」

毎日替わる手書きのメニュー<毎日替わる手書きのメニュー>

二人とも所沢生まれの所沢育ち

圭礼さんと智子さんは所沢生まれの所沢育ち。結婚してからは都内に住んだり、修業でイタリアに住んだりしましたが、生まれ育った所沢に感謝を還元したいと思い、現在地にトロンコーネをオープンしました。
所沢をはじめとする埼玉県西部は自然に恵まれ農産物も豊富に収穫される土地柄。ここで循環をテーマに地産地消のレストランを営業したいと考えたそうです。
現在、お店に見えるのは地元所沢をはじめ狭山、入間、川越あたりの人たち。いずれはワインラバーの人など遠方からのお客様を呼ぶことができたら、と考えているといいます。

トロンコーネのおすすめメニュー


『前菜盛り合わせのプレート(地産プレート)』

ランチA・B・Cにつくプレート。地元のもの、安心・安全なもの、それが一皿に凝縮され、サラダと4品ほどの盛り合わせでお店の顔になっています。

地元の粋を集めた地産プレート<地元の粋を集めた地産プレート> 写真提供/トロンコーネ 撮影/おがわ みほ

『お料理とワインのペアリング』

夜はお料理とそれに合うワインのペアリングが楽しめます。日本ソムリエ協会認定ソムリエとお気軽にワイン談義をいかがでしょうか

たとえばこんなペアリングはいかが?<たとえばこんなペアリングはいかが?> 写真提供/トロンコーネ 撮影/おがわ みほ

『豚肉料理』

柳田ファームの豚肉を使用。基本はソテーがおすすめですが、煮込み、カツレツ、自家製のハムやパテ、リエットなども好評です。

埼玉県日高市柳田ファーム 豚ロースのソテー<埼玉県日高市柳田ファーム 豚ロースのソテー> 写真提供/トロンコーネ

『手打ちパスタ』

シェフが粉からつくる自家製パスタがおすすめ。地元の芋でつくるニョッキなどもあり。気軽に食べられる庶民の味です。

パスタTortellini(トルテッリーニ)<パスタTortellini(トルテッリーニ)> 写真提供/トロンコーネ

抱負は食と健康のつながりに貢献すること

お二人に今後の抱負を伺ってみました。

キッチンにて圭礼さん(左)と智子さん(右)<キッチンにて圭礼さん(左)と智子さん(右)>

(圭礼さん)
「お店をつくって農家の人たちと『はじめまして』でつながって、取引やコミュニケーションの機会が徐々に広がってきました。もともと『循環』を掲げていたのですが、最近ようやく出来そうな気がしてきました。これからもっと強く表現していけたらいいなと思っています。そして医食同源、食べることと健康が密接につながっていることもアピールしていきたいと思います」

(智子さん)
「お店を切り盛りしていると時間的な余裕がなくて、料理やワインの説明ももの足りないものになっていると思います。今後は食と健康の根っこは同じだということをもっとお伝えして、お母さんが風邪を引いた子どもにつくるような健康に気を使ったお料理を提供していきたいと思います」

トロンコーネとはイタリア語で年輪のこと。「循環」をコンセプトに安心・安全な食を提供するトロンコーネが、確実に年輪を刻んでいくことを期待したいと思います。駅に近い便利なお店ですので新所沢を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。具体的なメニューや予算についてはお店のホームページをご覧ください。

お店のデータ

~ソムリエの地産キッチン~ トロンコーネ

【お店のデータ】
店名/~ソムリエの地産キッチン~ トロンコーネ
所 在 地/〒359-0044 所沢市松葉町3-1
TEL/04-2946-9074
営業時間/ラ ン チ 12:00~15:00(14:00L.O.)  ディナー 18:00~22:00(21:00L.O.)
定 休 日/ラ ン チ 日曜日・月曜日・木曜日  ディナー 日曜日
駐 車 場/近くにコインパーキングあり

公式ホームページ
http://www.troncone.jp

Facebookページ
https://www.facebook.com/tronconedal2017/

公式Instagram
https://www.instagram.com/tronconedal2017

トロンコーネのぶたぶたさんたちInstagram
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Twitter @tronconedal2017
https://twitter.com/tronconedal2017?s=09

営業日カレンダーのページ
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取材・文・写真/イワタハルユキ
お料理の写真提供/トロンコーネ(地産プレートとペアリングの撮影/おがわ みほ)
※掲載内容は取材時のものですのでご了承ください

 

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